10分でわかる世界史Bの流れ!オリエント世界(5)〜ペルシャの歩み〜

今回の記事は後で振り返ることをオススメします!

【前回までのあらすじ】(4)オリエント世界の統一

古代オリエント世界を統一したアッシリア王国だったが、4王国に分裂。
そして、もう1度オリエントの統一を成し遂げたのがアケメネス朝ペルシャであった。

今回は、前330年のアケメネス朝の滅亡から642年のササン朝の滅亡までという1000年もの長いペルシャの歴史を解説していきます!かなり長い歴史を簡潔にやるので、1回では覚えられないと思います。ですが、今後のギリシャやローマの解説時にペルシャはちょいちょい登場するので、その時にもう1度復習ついでにこの記事に戻ってきて下さいね。

アケメネス朝ペルシャ、滅亡!

さて、前回の記事でダレイオス1世を一通りマンセーしたことは覚えてますか?

そのダレイオス1世のアケメネス朝ペルシャ、前330年に滅びます(笑)

敵はかの有名なマケドニアの王、アレクサンドロス大王です!
(ちなみにダレイオス1世とアレクサンドロス大王は同時代の人間ではないので注意!)

アレクサンドロス大王といえば、征服王イスカンダル!ではなく銀河鉄道999での惑星イスカンダルの方が有名でしょうか??
外国人でAlexanderという名前は今でも人気ですが、その所以はもちろんアレクサンドロス大王です!

200年以上続いた強国ペルシャを滅ぼすのは容易ではなかったはずですが、齢わずか26の若造にペルシャは滅ぼされるのです・・・

その後アレクサンドロス大王は西インドまで遠征を続けた後、引き返し始めます。

しかし、その道中でアレクサンドロス大王が急死してしまいます。

その後、アレクサンドロス大王の広大な支配地域の権限を争う後継者戦争、ディアドコイ戦争が発生し、結局大帝国は3分割されます

アンティゴノス朝マケドニア、プトレマイオス朝エジプト、セレウコス朝シリアの3つです

今回はセレウコス朝シリアに焦点を当てますね。(他は今は忘れてください〜)

セレウコス朝シリア、滅亡!

おい、また滅亡かよ!と思われるかもしれませんが滅亡です笑

セレウコス朝シリアは前312〜前63年まで続いた長期政権なのですが、世界史的に見せ場がないのか教科書でもすぐに滅亡しています

アレクサンドロス大王が巻き起こしたギリシャとオリエント文化が融合したヘレニズム文化を受け継いだセレウコス朝シリアだったのですが、前3cにパルティアバクトリアが自立して衰退し、前1cにローマによって滅亡させられます

パルティアとバクトリア滅亡!

はい、滅亡です・・・・

と話はそんな簡単じゃないんですが、まずは位置をざっと確認!

Google_マップ

パルティア(前248年〜226年)

軽々しく滅亡といいましたが、その実かなり長く続いた王朝で紀元前・後をまたいでいます

アルサケスに率いられたイラン系住民が自立して建国し、当初はヘレニズム文化を継承していたが
次第にアケメネス朝ペルシャの後継を意識し始め、徐々にペルシャ化していきます

そりゃ、イランにあってイラン系住民が建国した国ならペルシャ化しますよね

バクトリア(前255頃〜前139年)

こちらは早めの滅亡ですね

ギリシャ系住民がセレウコス朝シリアから独立して建国し、
ヘレニズム文化をインドへ伝え、クシャーナ朝時代にガンダーラ美術を生み出させます

パルティアはイランにあるからイラン系
バクトリアはギリシャ文化の発展形であるヘレニズム文化をインドへ伝えたからギリシャ系と無理にこじつけて覚えましょう。意外とテストに出ます

ペルシャ時代の再興、ササン朝ペルシャ

さて、バクトリアはすぐに滅び、
イラン系のパルティアも長期に続きましたが同じペルシャ人であるササン朝ペルシャによって滅亡させられます

ササン朝ペルシャ(226年〜651年) 首都:クテシフォン

初代王は、アルデシール1世で、ペルシャ人宗教であるゾロアスター教を国教化しました

二代目王、シャープール1世はローマの軍人皇帝ヴァレリアヌスを捕虜にし、インドのクシャーナ朝を攻撃し衰退させた

しかし、時代はとんで5~6cに中央アジアからエフタルの侵入を頻繁に受けます

これをなんとかしたいササン朝最盛期王、ホスロー1世突厥というトルコ系民族と同盟を結び、エフタルを滅ぼします

しかし、東側での戦局の勝利への喜びもつかの間、突然のイスラーム軍という予期せぬ西側からの敵を倒せず、
642年ニハーヴァンドの戦いで敗北し、まもなく滅亡します

なおゾロアスター教の教典「アヴェスター」はササン朝ペルシャの時代に完成します

また、3cにはマニ教というゾロアスター教に、キリスト教や仏教を融合した宗教が生まれます

ペルシャ人に関するまとめ

アレクサンドロス大王やギリシャ、ローマ、イスラームについてはまだ解説していませんが、
次回から学んでいくので知らなくて心配する必要はありません

それに、ペルシャに関しても各年代で他の地域と関わってくるのでそこでまた学び直すこととなるでしょう

要はまた後で、振り返ればいいのです

今回の記事は、ペルシャ=イラン人の歴史を主に、ざっと振り返ったといった感じですね〜

まとめておきます!

アケメネス朝ペルシャ→マケドニア王アレクサンドロス→(ディアドコイ戦争)→セレウコス朝シリア→パルティア→ササン朝ペルシャ→イスラーム世界へ

10分でわかる世界史Bの流れ!ギリシャ文明(1)~3つのエーゲ文明~

2016.06.06