10分でわかる世界史Bの流れ!ギリシャ文明(6)~ギリシャ文化史~

ギリシャ文化(哲学を除くその他編)

前回はギリシャ哲学に焦点をしぼってお話しましたが、今回は哲学以外のギリシャの文化について解説します!

忘れないで欲しいことは、この古代ギリシャ文化はその後のヘレニズム文化、古代ローマ文化へと伝わり、ルネサンスに影響を与え、現代ヨーロッパの文化にまで影響を与えているヨーロッパ文化の祖とも言える存在だということです。

そんなギリシャ文化を理解することは、その後の文化全てを理解することに繋がりますのでしっかり勉強しましょう!

ギリシャ文化について理解する過程の中で、ギリシャ文化人の名前を自然と覚えてしまう

という大事な流れを忘れないでくださいね!

文学作品

ホメロス 「イリアス」「オデュッセイア」

叙事詩って何でしょう?ー歴史や神話を物語調に語った作品のことです。

ギリシャ文化の叙事詩を代表する作品といえば、ホメロスの編集した「イリアス」「オデュッセイア」です。

これはかつてエーゲ海に存在したトロイアでの戦争について語った作品です。多くのギリシャ人はほぼ必ず読んでいて、アレクサンドロス大王もまた例外ではありません。いわば、ギリシャ人の血肉となる物語ですね。

ヘシオドス 「労働と日々」「神統記」

他の叙事詩編集家としてはヘシオドスの「労働と日々」や「神統記」があります

働くっていいよね、オリンポス12神の主神であるゼウスって凄いよねってことを語っています

劇作家

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ギリシャでは劇が流行りました。多くのギリシャ人が上の画像のような場所に集い、最新の演劇を楽しんでいたのです。劇の内容は、戦争で活躍した英雄を称える内容や恋愛模様などでした。

3大悲劇詩人(アイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデス)・喜劇作家アリストファネス

1 アイスキュロス:ペルシャ戦争にも参加したアイスキュロスは「アガメムノン」を記す

2 ソフォクレス:アテネの民主政を完成させたペリクレスとも親交があったソフォクレス

3 エウリピデス:新しい悲劇作品を作り出す

そしてここに喜劇作家のアリストファネスも加わり「女の平和」という女性の力で戦争を終らせるという面白い劇を描きました

当時の男性優位な差別社会からするとなかなか挑戦的な作品です

歴史作家

ヘロドトス 「ペルシャ戦争について」

ヘロドトスは、ペルシャ戦争を主題に「歴史」という書物を書き記します。

彼は「歴史の父」と呼ばれておりますが、実質ただの旅行家で、あまり彼の考察に歴史的な正確さはないと言われています。有名な「エジプトはナイルの賜物」という言葉もエジプト旅行中の言葉です。

トゥキディデス 「ペロポネソス戦争について」

トゥキディデスは、ペロポネソス戦争を主題にこれまた「歴史」という書物を記しました。彼はヘロドトスと異なり、歴史資料の考察をじっくり行い、正確さに徹底的にこだわったため「科学的歴史記述の祖」と言われています。

建築家

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アテネの彫刻家で、将軍ペリクレスとも親交があったフェイディアスは、ペルシャ戦争で壊されたパルテノン神殿の再建工事を行います。

パルテノン神殿とは、ドーリア式で作られたギリシャ人の精神世界を反映した建造物です。

ちなみに、このパルテノン神殿の再建工事の費用一部は、ポリス同士の同盟であったデロス同盟の共同金庫からペリクレスが盗んだ金でした。このことがペロポネソス戦争の直接のきっかけとなります。

またギリシャの建築様式はドーリア式→イオニア式→コリント式へと変遷していくことも覚えておいて下さい。

ヘレニズム文化

ヘレニズム文化とは、アレクサンドロス大王の東方遠征が生み出した、ギリシャ文化と征服した各地域であるエジプト、ペルシャ、インドなどの文化が混ざり合った文化のことを指します。

この時代は、世界市民主義(コスモポリタニズム)が生まれました。つまりアレクサンドロス大王がポリス社会を壊してギリシャを統一したことで、これまでの価値観は壊れ個人の幸福を追い求めるトレンドが生まれたということです。

またヘレニズム時代にギリシャ世界が統一されたことで、コイネーというギリシャ世界の共通語も生まれました。(現代ギリシャ語の基礎)

この時代に活躍した文化人は多数いますので、まとめて覚えてしまいましょう!(無理かな)

各学問の偉人

エウクレイデス:アレクサンドロス大王がエジプトに建設したムセイオンで学び、平面幾何学を大成した。平面幾何学とは、平面図形について考察する学問のことです。

アリスタルコス:地球の公転と自転、太陽中心説を主張し、アリストテレスの説に対抗した唯一の人。

アルキメデス:ご存知、浮力についての発見をした人。

エラトステネス:アレクサンドロス大王が建設した図書館ムセイオンの館長を勤め、地球の周囲の長さを計測した

彫刻

ミロのヴィーナス:ご存知、黄金比率が美しいミロのヴィーナス

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サモトラケのニケ

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僕が好きな彫刻。フランスのルーブル美術館まで見に行きました。頭がないのもまた美しい。勝利の女神ニーケの彫刻だそうです。

ラオコーン像:アテナ女神に殺されるトロイアの神官が主題

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ヘレニズム哲学

ゼノンストア派という、あらゆる禁欲による幸福の追求を求める哲学を打ち出しました。

ストア派の名前は「ストイック」の語源ともなった通り、情念に流されずひたすらに理性に従って生きることをストア派は求めました。つまり「感情に流されるな、理性的であれ」と説いたわけです

次にエピクロス派という快楽主義者が現れました。

快楽主義といっても体で感じる瞬間的な快楽(性欲や食欲)などではなく、それらの瞬間的な快楽を排除して心の平穏を保ち続けることを求めました。つまり「全ての世俗の欲を捨て、真の快楽(=平穏な心)を身につけよ」と説いたのです

どちらも、個人の幸福に主眼が置かれているのがわかります。これがコスモポリタニズムの特徴です。